ヘスペリジン Hesperidin

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みかんなどの柑橘類などに多く含まれ、毛細血管の強化や動脈硬化に効果があります。

ヘスペリジンは、ポリフェノールの一種で、柑橘類の皮、袋、スジに多く含まれています。ビタミンPとも呼ばれ、毛細血管の強化、血流改善効果、血中コレステロール値の改善効果があります。

さらに動脈硬化による脳血栓や心筋梗塞を防いだり、発ガン抑制作用などがあるといわれています。また壊れやすいビタミンCを安定させる働きもあります。

ヘスペリジンは植物中に存在する化学物質、フィトケミカルの一種です。

温州みかんや、はっさくなど、橙色の果皮及び薄皮に多く含まれるフラボノイドで、ポリフェノールの一種です。
陳皮(ちんぴ・みかんの皮)の主成分であり、ビタミンPの物質の一部で、ヘスペリジンは抗酸化物質として働きます。

ビタミンPは、ビタミン様物質と呼ばれるもので、ヘスペリジン、ルチン、エリオシトリン等の総称です。これらのビタミンPのうち、みかん由来のポリフェノールがヘスペリジンです。

ヘスペリジンは、みかんの実や部分よりも皮や袋、スジに多く含まれています。

ヘスペリジンは柑橘類に多く含まれていて、様々な薬理作用があり、コレステロールや血圧を低下させたり、多量のヘスペリジンは骨密度の低下を抑制するほか、敗血症に対する保護効果が示されています。

抗炎症作用や抗不安作用、抗不安作用については、オピオイド受容体もしくはアデノシン受容体を介して効果を示している可能性が考えられています。

毛細血管は、体の組織と栄養や酸素のやりとりとして保たれていて、ヘスペリジンはこの透過性が良くなりすぎるのを抑える働きもあります。

毛細血管の透過が良くなりすぎると、浮腫み、出血および高血圧などの症状で現れます。糖尿病や痔、慢性静脈不全症、壊血病、潰瘍等の疾病を引き起こし得ます。

抗アレルギー作用が強く、ヘスペリジンは他のフラボノイドと比較すると好塩基球細胞の脱顆粒をほとんど抑制しないことや結腸細胞の機能に対する作用も弱いことが報告されており、細胞に及ぼす直接的な作用は弱いと考えられています。

ヘスペリジン(ビタミンP)およびそのアグリコンであるヘスペレチンの発がん抑制作用については多く報告があります。特に口腔がん、食道がん、胃がん、大腸がんに関する報告があります。

他にも血圧降下作用、血清脂質改善等の効果も示します。様々なフィトケミカルの種類が発見、健康をもたらす効果が報告されていますね。