アントシアニン Anthocyanin

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ブルーベリーなどのベリー系の紫色の果物や野菜に多く含まれ、目の疲れを癒したり、目の健康を維持する働きがあります。

アントシアニンは、ポリフェノールの一種です。他のポリフェノールと同様、高い抗酸化能力を持ち、活性酸素の生成を抑制して動脈硬化を防いだり、老化防止や血液をサラサラにする効果もあります。

アントシアニンを摂取する際は、ビタミンCと一緒に摂取すると抗酸化作用が5倍になると言われています。ビタミンCと一緒に摂取すると良いとされています。

アントシアニンは、植物中に存在する天然の化学物質、フィトケミカルの一種です。フラボノイドの一種で、抗酸化物質として知られています。

アントシアニンの色を利用して主に布の染料や食品の着色料として利用されてきましたが、アントシアニンは食用植物に普遍的に存在する物質であり、飲食した場合でも比較的安全性は高いと考えられています。

動物実験では抗酸化性に由来すると考えられる薬理作用が見出されヒトでは筋疲労を抑制し、運動による過酸化資質の増加を抑制したと実験の結果が得られました。

薬理作用はまだ未解な部分もあり、アントシアニンを薬効成分とした医薬品もまだ認可されていません。摂取で得られる効果のほかに、植物育種学におき、アントシアニンはこれまで存在しなかった花の色の品種、青いバラや青いカーネーションなどを育成する目的で研究されています。

アントシアニンを多く含む代表的な植物としてブルーベリーが有名です。ブルーベリー類に含まれるブルーベリーの紫色の色素アントシアニンは、目の網膜にある、ロドプシンを再合成を助ける役割があります。

ロドプシンは光に当たることによる信号が脳に送られて目が見えると認識されます。長時間目を酷使するともちろんロドプシンが減少しますので、アントシアニンのロドプシン再合成の促進作用は、眼精疲労を回復し、視力を改善する働きがあるとされています。

ブルーベリーが目にいいとはこのことですね。

しかし他にもブルーベリー類に多く含まれるアントシアニンは網膜に張り巡らされた毛細血管の保護・強化作用、血液循環を向上させる効果や角膜、水晶体などに含まれるコラーゲンを安定させる作用もあります。

そしてアントシアニンの眼精疲労回復・視力改善作用には即効性があることも報告されています。アントシアニン摂取後4時間ほどで回復を感じ、24時間程度で消失するとされています。

アントシアニンの摂取によって夜間の視覚機能、暗順応機能を促進し、夜目が効くという効果が確認され、アントシアニンの研究は1915年ほどから始まってたといわれていますが、1964年にはブルーベリー(アントシアニン)で視力が回復し、夜目が効くようになったという臨床データが発表されました。

アントシアニンを含む食品はブルーベリーのほかにもたくさんありますが、クランベリー、プルーン、アサイ、ブドウ、ラズベリー、イチゴ、赤キャベツ、ナス、黒米、黒豆、黒ゴマ、有色サツマイモ、ベニイモ、赤たまねぎ、赤シソなどです。