ニシムラワセの旬や美味しい季節、栄養や効用について

最も早く出荷できる甘柿西村早生

西村早生は１９５３年に滋賀県大津市の西村弥蔵さんの園地で偶然発見され、１９６０年に発見者の名前を取って名称登録されました。

果実の大きさは２２０グラムほどとそれほど大きくはありません。やや丸みを帯びた形で表皮は淡い橙色で艶があります。

果肉はやや硬く程よく果汁があり、糖度は１５度前後と多めですがその割に甘みはさっぱりしています。

断面には一面にゴマと呼ばれる茶色の斑点がみられ、このゴマが出たら食べ頃のサインになります。このゴマが少ないものは渋みが残っている場合が多いです。

甘柿の分類に入りますが、不完全甘柿なので生育条件によっては渋が残ることがあります。今では甘渋判定機というものでチェックされたものが出荷されているので、渋い柿に当たることはほとんどありません。

西村早生の旬

９月の下旬〜１０月まで出回っており、最も早く熟す柿として人気が集まっています。今では全国各地で栽培されています。

西村早生の効能

ビタミンＣは柿一個で一日の必要量がほぼまかなえるほど含まれており、疲労回復、風邪の予防、ガン予防、老化防止に効果があります。その他にもペクチン、カロチノイドなど、ビタミン豊富な食品です。

ビタミンＣとタンニンには血中のアルコール分を外へと排出する働きや副腎機能低下を防止する働きがあるそうです。

またカタラーゼ、ペルオキシダーゼなどの酵素がアルコールの酸化、分解を促進するため、血中アルコール濃度の上昇を防ぎます。二日酔いの人には是非食べてもらいたいです。

西村早生の食べ方

生で食べる他に、ジャムにしても美味しく食べられます。しかし柿自体の酸味が少ないので、レモン汁などを加えて酸味を足す必要があります。

サツマイモとの相性が良いので、一緒に電子レンジや茹でるなどして火を通して裏ごしして、きんとんにしても美味しいです。

ただし、西村早生は不完全甘柿ですから、火を通すことによって渋みが戻ってしまう「渋戻り」という現象が起きてしまうことがあります。

一口分ほど加熱してみて様子を見るか、牛乳やヨーグルトなどと一緒に摂ることで渋みを感じなくなります。

西村早生の家庭における保存方法

渋柿や不完全甘柿は収穫後、渋抜きという工程を経て店頭に並びます。

これには炭酸ガス法やアルコール法など、色々あります。
でも、この工程が終わったあとも柿は過去吸状態が続き、エチレンガスを出しながらどんどん柔かくなっていきます。

なので、普通に買ってそのまま置いておくと2~3日で柔かくなってしまうことが多いです。

柿をシャキシャキした食感のまま保存するには、柿のへたにポイントがあります。
柿はへたの部分で呼吸をし、そこから水分が蒸発していきます。

保存する時に、ティッシュや化粧品のコットンなどをヘタの大きさに合わせてたたみ、水を含ませて柿のヘタの部分にあてて、そのヘタの部分を下にした状態、ヘタが湿らせたティッシュに乗っている状態で袋などに入れて冷蔵庫に入れておきます。

これで２週間から３週間はシャキシャキした状態のまま保存する事が出来ます。

柿は冷凍保存も可能で、柿を丸のまま冷凍し、柿を食べるサイズに串切りなどにして冷凍し、柿をピューレにして冷凍するだけで簡単に保存をすることができます。

柿の店における食べ頃

柿を選ぶ時のポイントは
１．へたを見る　ヘタが果実に張りつくように隙間が無い物で、４枚揃っているもの。ヘタの色はなるべく緑が残っているものを選ぶ事。

２．果実の外見をみる　しっかりと全体に濃いオレンジ色に色づいているもの、形がいびつで無く整っているものを選びます。艶に関しては、品種や状態によって一概には言えません。白く粉を吹いたようになっているものはブルームと言い、ブドウなどでも見られるように完熟した果実によく見られる自然現象なので、付いていた方が良い物もあります。

３．手に持って見て　ずっしりと重みを感じるもの、柔らかすぎないものを選びます。